アドベントの四つ目のろうそくに火がともりました。救い主の誕生を待ち続けた

人々に、救い主誕生の知らせが届きます。わたしたちが生きる、この世界に、神の

独り子イエスさまが誕生しました。いま、わたしたちに明らかにされているこの救

いの喜びを、イエスが誕生したそのときに知るものはありませんでした。ベツレヘ

ムの片すみの馬小屋でイエスさまが生まれました。この出来事を誰が、救い主誕生

と気が付くでしょう。でも、この出来事は、遠く離れたところにいる学者たちに発

見されるのです。占星術の学者は天体を観測し、星の動きで占います。そのような

研究の中で学者たちは、不思議な星を発見し、その星に導かれて旅をします。真理

を知るために、真剣に研究し追い求める人には、たとえ異邦人であっても真理に到

達する道が開かれていくのだと、この学者たちの存在が教えてくれます。神さまは

まだ神を知らない者たちへ、神はその人たちが知っているものの中に、救いの知ら

せを示すのです。

　ヘロデは外国からやって来た学者たちの言葉で不安を覚えます。ヘロデは自分の

身を守るために、常に細心の注意を払い、小さな変化も見逃しませんでした。わか

らないことをはっきりさせ、預言書を紐解いた祭司長たちの言葉を学者たちに伝え、

彼らをベツレヘムへ送り出したのです。ユダヤの指導者たちは、救い主メシアがあ

らわれることをずっと待ち望んでいました。でも、彼らが気付かないところで救い

主が誕生し、預言者の言葉を知らない、東方の占星術の学者たちが、祭司長たちよ

り先に救い主のもとへ招かれるのです。

　神の計画は、わたしたちの思いなど及ばないほどに大きく、分け隔てがないので

す。いま、わたしたちが、町のクリスマスの騒がしさは、中身がなくて空しいもの

だと思って、切り捨ててしまっているとき、実は、それが飼い葉おけのある馬小屋

で、まさにそこで救い主が誕生したのではなかったのか、と思います。改めて、主

なる神のみこころを求めていきたいと思います。

　ベツレヘムに向かった学者たちは、星に導かれて捜していた幼子に出会い、学者

たちはひれ伏して拝み、贈り物をささげます。占星術を生業とする学者たちが、探

し求めて来た真理が、ここにあることを、母マリアに抱かれたイエスを見た学者た

ちは確信したのです。

　信じる道が違うからといって、救いから遠く離れているということではありませ

ん。異なる宗教であっても、真理を訪ね求める人は最終的にキリストの恵みに導か

れることを、東の国から来た学者たちが示してくれました。道は一つではありませ

ん。わたしたちが、そんな道はないだろうと思うところに、主なる神が、道を開い

て待っていて下さるのです。ここにクリスマスの恵みがあるのです。


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